先日新聞記事やニュースでも大きく取り上げられていた巨大コンテナ船の座礁事故
がありました。欧州と中東、アジアをつなぐ海上交通の要衝、スエズ運河が事実上の封鎖
状態となりました。この事件については言及するつもりもありませんし、早期の収束を望みます。
今回取り上げたいのは、このコンテナ船のサイズです。全長400m、幅60mという超巨大船、
2万TEU(コンテナ20フィート換算)積載という半端ねーサイズ感、日本の港で言えばようやく
横浜港が受け入れられるくらいでほかの港には入港できません。
岸壁延長や水深、又はコンテナクレーンのリーチの問題であったり何かしらの制限
がかかるためです。世界標準のサイズが年々大きくなっているため、日本の港湾は受け入れ態勢を
整えないと益々国際競争力が低下してしまいます。世界のコンテナ取扱港ランキングでは東京で39位、
横浜が61位と1位の上海、2位のシンガポールとは大きく差を空けられています。(2019年)
1980年だと1位はニューヨーク、4位に神戸港、18位が東京でした、この40年間でのアジア圏での
経済成長が著しかったことがわかります。ちなみに外航船の多くがパナマやリベリア船籍なのは
トン数にかかる税金が安いため(租税回避地)で、日本船籍の外航船は非常に少ないです。
よくパナマックス型とかスエズマックス型とか言いますが、その名の通りパナマ運河を通過
できる最大サイズ、スエズ運河を通過できる最大サイズ(スエズはほぼタンカー)になり今回の
コンテナ船座礁はサイズ感アップ慣れていない(最近になりこの手の超大型船が台頭)と
強風の影響ではないかと個人的には考えてます。以上本日は港湾雑学でした。
本日は3月度例会です。多くの方のご参加お待ちしております。