読書の春、ということで本日は本のご紹介をしたいと思います。表題の「アイアンハート」は
折口雅博さんの著書で、過去ジュリアナ東京やヴェルファーレとクラブ開発を手掛け、そのご
グッドウィル、コムスンと人材派遣や介護業界に進出、創業12年で7700億のグループ形成、
2007年にコムスンの介護報酬不正請求問題が発覚。2008年にはグッドウィルが違法派遣を繰り
返していたことが明らかになり、業務停止命令を受けた。その後アメリカで始めた高級レストラン
『MEGU』の事業が成功し、イグジット(株式売却による投資回収)できた。アメリカでの経験で、
いまは起業家たちをサポートする起業家インキュベーターとして活動しています。ここまでアップ
ダウンの激しい人生もなかなかないと思います。世の理不尽と戦うための不屈の闘志は、氏の経歴
からも理解できますし見習うべきところも多いです。グッドウィル・グループ解体は、覚えています。
ある日を境に、日本中がアンチ・グッドウィルな「空気」になっていきました。著者自身が述べて
いるように、今日よりもはるかに大きな影響力を持っていたマスメディアによる情報操作の感が強
かったように思います。
著書の中で、印象に残ったフレーズ。
1,そもそもグッドウィルグループ時代の私の経営スタイルも、グループ内にいくつもある事業会社の
社長や事業責任者たちを「1人の事業家」と見立て、高い目標に向かって成長していく彼らのバック
アップをすると言うものだった、つまるところ私は、人を育てること、その成長を支えることが
好きなのだと思った。
2,自分が客だったらこうあって欲しい-経営者の立場では常に顧客目線で。
自分が経営者ならこうするだろう-顧客の立場では常に経営者目線で。向き合うべき相手の立場
に立って考える。他人事ではなく「当事者意識」を持って考える。いつでも、どこでも、その意識
を持ち続けていれば、ビジネスにとって大事な本質=センターピンを見極める"目"は自然と養われ
ていくはずだ。
今更ながらに学ぶべき観点が多い一冊です。